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【特定技能 自動車運送】外国人トラックドライバーの受け入れガイド

申請〜支援まで徹底解説!

はじめに|運送業での外国人受入がスタート!

2024年、新たに「特定技能」に自動車運送業(トラック運送)が追加されたことで、外国人ドライバーの雇用が現実的な選択肢となりました。

慢性的な人手不足に悩むトラック運送事業者にとって、「特定技能」制度は重要な打開策です。本記事では、2025年1月からスタートした特定技能 自動車運送分野の制度概要から、実際の受け入れ手順、申請方法、支援体制の整備までを網羅的に解説します。


目次:

特定技能「自動車運送」とは?

制度の背景

2024年3月29日閣議決定により、「自動車運送等」の4分野が新たに特定技能の対象分野に追加。
ドライバーの高齢化等により、日本人の若者(20代、30代)の免許取得者数の現象に伴い、外国人ドライバーの採用に舵を切りました。
*特定技能外国人のうち、10代・20代は61%、30代は35%と30代までの世代割合が96を占める。
(公益社団法人全日本トラック協会「自動車運送業分野トラック区分における特定技能外国人受け入れの手引き)

対象となる業務

・トラック
トラックの運転
それに付随する業務 (運行の前後点検、乗務記録の作成、荷崩れを防止する貨物の積み付け等)

・バス
バスの運転
それに付随する業務 (運行前後の点検、乗客対応等)

・タクシー
タクシーの運転
それに付随する業務 (乗務記録の作成、乗客対応等)

*付随する業務は共通して「日本人ドライバーが通常業務として行う内容」であれば、外国人ドライバーも実施することができます。

対象となる外国人

・トラック
技能水準 :自動車運送業分野特定技能1号評価試験(トラック)
日本語能力:次のいずれか
      日本語能力試験N4以上合格
      国際交流基金日本語基礎テスト合格
      技能実習2号を良好に修了したことの証明
健康状態 :健康診断書を入管に提出し、「就労に問題がない」ことを証明
年齢   :20歳以上であること (第一種運転免許取得の年齢要件:中型20歳以上、大型21歳以上)

*特定技能では共通条件として、「技能水準」と「日本語能力」のどちらも満たす必要があります。
*特定技能分野での受入対象年齢は18歳以上です。

対象となる企業

  1. 全分野共通要件
  2. トラックの個別要件
    ・働きやすい職場認証の取得 (法人単位)
    Gマーク (安全性優良事業所)の保有 (法人 or 事業所単位)
  3. 自動車運送業分野の個別要件
    ・自動車運送業分野特定技能協議会の構成員となること
公益社団法人全日本トラック協会「自動車運送業分野 トラック区分における特定技能外国人受け入れの手引き 14、15ページから抜粋」

雇用形態・内容の条件

  1. 直接雇用のみ (派遣雇用は×)
  2. 所定労働時間が「フルタイム」であること
  3. 通常の労働者と所定労働時間が同等であること
  4. 同等の業務に従事する日本人労働者と同等以上であること
  5. 外国人が一時帰国を希望した場合、必要な有給休暇を取得させること

*フルタイムの定義1:原則労働日数が週5日以上かつ年間217日以上、かつ労働時間が週30時間以上
*フルタイムの定義2:仕事の掛け持ち(副業)、アルバイト等は不可

なぜ今、外国人トラックドライバーの受入れが注目されているのか?

トラック運送業界の現状

  • 高齢化と人手不足の深刻化
  • 「2024年問題」でドライバーの時間外労働に制限
  • 若年層の運送業関連免許取得割合の低下 (若年層の運送業離れ)


特定技能外国人受入れのメリット

  • 制度としての信頼性と支援体制の充実
    →2019年から施行された特定技能制度は外国人支援体制の構築が求められているため、外国人材受入れに不安がある場合も相談窓口が充実している。
  • 最長5年間の安定雇用が可能
    →原則1年ごとに更新し、最長5年間特定技能1号として在留することが可能
  • 一定の日本語力と技能条件を有している人材が採用できる
    →自動車運送業分野が定める技能測定試験と、日本語能力(N4以上)の合格した人材が採用できます
  • 人手不足解消による持続可能な運送体制の構築
    →若年層の採用が難しくなりつつある現状で、外国人材の確保は人手不足の有効な対策
    →日本人ドライバーの採用競争の激化を回避できる

デメリット
  • 交通ルール、安全基準の理解の難しさ
    →運行指示、安全指導、荷主とのやり取り
    →特定技能1号の日本語要件(N4以上)では業務上十分に理解できないケースも
  • 受入体制構築コスト
    →運転技術や日本語研修等、マニュアルの多言語化
    →重大事故のリスクが高いため、外国人本人の習熟までに時間をかける必要がある​​​​​​​
  • 日本での運転免許取得の難しさ
    →受験予約の取りづらさから、運転免許取得のチャンスが本邦滞在中およそ1〜2回程度しかない
  • 制度理解の不透明さ
    →自動車運送業分野での特定技能制度自体がスタートしたばかり。運用実績が少なく手探りでの就労支援となりがち
    →在留申請や免許取得手続き等の運用が変動する可能性がある

特定技能 自動車運送分野における採用の流れ

採用パターン1:現地から呼び寄せ

・申請前準備
外国人

技能条件 :自動車運送業分野特定技能1号評価試験 (トラック)合格
日本語条件:下記のうちいずれかの条件を満たす
      日本語能力試験 (N4以上)
      国際交流基金日本語基礎テスト
      技能実習2号の良好修了
受入先/登録支援機関
ー採用検討/求人内容の確定
ー採用面接/内定 (雇用契約書締結)
ー事前ガイダンス
ー協議会加入
ー入管申請書類の準備

・申請種別
在留資格認定証明書交付申請

・申請する在留資格
特定活動 (最長6ヶ月)
*申請は窓口のみ。オンラインでは対応していません。(2025年7月18日現在)

・申請後
ー査証申請 (現地大使館等で手続)
ー来日
ー来日後支援業務 (物件、住民登録、SIM、wi-fi等)
ー外免切替 (日本運転免許取得)
ー初任者運転者研修/日本語研修
ーーーーーーーーーーーーーーーーー
上記が完了し、単独常務が可能となったら特定技能申請を実施します。

・申請種別
在留資格変更許可申請

・申請する在留資格
特定技能1号 (最長1年)
*申請は窓口またはオンライン

・許可/新しい在留カード発行完了後、トラックドライバーとしての就労が可能

採用パターン2:国内人材をトラックドライバーとして受入れ

・申請前準備
外国人

技能条件 :自動車運送業分野特定技能1号評価試験 (トラック)合格
日本語条件:下記のうちいずれかの条件を満たす
      日本語能力試験 (N4以上)
      国際交流基金日本語基礎テスト
      技能実習2号の良好修了
受入先/登録支援機関
ー採用検討/求人内容の確定
ー採用面接/内定 (雇用契約書締結)
ー事前ガイダンス
ー協議会加入
ー入管申請書類の準備

・申請種別
在留資格変更許可申請

・申請する在留資格
ー特定活動 (最長6ヶ月)
*外国人が日本の運転免許を取得していない場合
*申請は窓口のみ。オンラインでは対応していません。(2025年7月18日現在)

ー特定技能1号(最長1年)
*外国人が日本の運転免許を取得している場合
**申請は窓口またはオンライン

・申請後
<日本の運転免許を取得していない場合>
ー外免切替 (日本運転免許取得)
ー初任者運転者研修/日本語研修
上記が完了し、単独常務が可能となったら特定技能申請を実施します。

<日本の運転免許を取得している場合>
ー初任者運転研修/日本語研修
ー単独乗務開始

よくある質問 (Q&A)

  1. 外国人ドライバーは長距離運転できる?
    →勤務条件は日本人と同等のため、長距離運送も可能です。
  2. 外免切替の流れが知りたい
    →手続きの詳細はこちら→をご参照ください。
  3. 自社で支援するのと、登録支援機関に委託するのはどちらが良い?
    →自社支援 (受入先内で完結)  :支援委託コストを抑えられる↔︎運用負荷やノウハウが必要
    →外部委託 (登録支援機関が支援):受入先の支援負担軽減↔︎支援委託コストが発生する

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当社が提供する特定技能管理クラウド「noborder」では、以下の機能を通じて外国人ドライバーの受入れ業務を効率化できます。
  • 在留資格の帳票DL機能
  • 入管対応スケジュール/項目の自動管理
  • 支援レポートの帳簿化
  • 行政書士法人による実務相談

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